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13。三角方程式・不等式

1.三角方程式の見える化

<sinA=a>  ・単位円とy軸に垂直な直線y=aの交点で、特殊解の個数は0,1,2。 解が1個の場合はa=1または−1のときに限る。   解が2個の場合はaの絶対値が1未満で、A=p,πーpでy軸対称。  ・関数グラフの場合 横軸が弧度xとなる。y=sinAとy軸に垂直な直線y=aの交点のx座標が解になる。 (例)「xが2π未満の非負の実数のとき、2sin²xー√2sinx=0の解x」は?  sinx(sinx-√2/2)=0から、sinx=0または√2/2となり、x=0,π,1/4π,3/4π。 <cosA=b> 単位円とx軸に垂直な直線x=bの交点で、特殊解の個数は0,1,2。   解が1個の場合はb=1または−1のときに限る。   解が2個の場合はbの絶対値が1未満で、A=p,ーp(2πーp)でx軸対称。  ・関数グラフの場合   横軸が弧度xとなる。y=cosAとy軸に垂直な直線y=bの交点のx座標が解になる。 (例)「xが2π未満の非負の実数のとき、cos²xー1/2cosx=0の解x」は?  cosx(cosx-1/2)=0から、cosx=0または1/2となり、x=1/2π,3/2π,1/3π,5/3π。 (例)「xが2π未満の非負の実数のとき、cos2x+cosx=0の解x」は?  2倍角公式cos2x=2cos2x-1から、2cos2x+cosx-1=(2cosx-1)(cosx+1)=0 cosx=-1,1/2 x=1/3π,π,5/3π。 <tanA=c>  ・単位円と原点を通る直線y=cxの交点で、特殊解の個数は2個。   解はA=p,p+π  ・関数グラフの場合   横軸が弧度xとなる。y=tanAとy軸に垂直な直線y=cの交点のx座標が解になる。 (例)「xが2π未満の非負の実数のとき、tan²xー1=0の解x」は?  tanx=1,-1から、x=1/4π,3/4π,5/4π,7/4π。

2.三角不等式の解法

基本は等式を満たす解の弧度を求めること。 単位円などをかいて、範囲を明確にとらえる。 (例)「xが2π未満の非負の実数のとき、sinxの絶対値が1/2以下のxの範囲」は?  sinx=1/2になるx=1/6π,5/6π。この2解の間(範囲1)ではsinx>1/2 sinx=-1/2になるx=7/6π,11/6π。この2解の間(範囲2)ではsinx<-1/2 したがって、0以上2π未満から範囲1,2を除く。 0以上1/6π以下、5/6π以上7/6π以下、11/6π以上2π未満。  (例)「xが2π未満の非負の実数のとき、cos2x+sinxが非負のxの範囲」は?  2倍角公式cos2x=1-2sin2xから、 -2sin2x+sinx+1=-(2sin2x-sinx-1)=-(2sinx+1)(sinx-1)が非負 sinxは-1/2以上1以下。  sinx=-1/2がx=7/6π、11/6πのときで、1以下は常だから、 0以上7/6π以下、11/6π以上2π未満。 

3.三角方程式と変数

<解と解の対応> 三角方程式f(x)=aでg(x)=sinx=tなどをtとおきf(x)=h(t)=yとする。 y=h(t)とy=aの交点の個数の変化を調べる場合、 t軸からyの変化を調べるのではなく、逆関数のようにy軸の値を基準にして調べる。 交点があれば、解のt座標をg(x)=tに入れて、さらにxの個数を調べる。 (例)「(xは2π未満の非負)が異なる4個の解をもつaの範囲」は? g(x)=sinx=tとおくと、f(x)=2t2+4t+3(1-2t2)=-4t2+4t+3=-4(t-1/2)2+4=h(t)とおく。 gの値域の絶対値は1以下。hの軸は変域内で正による。 h(-1)=-4-4+3=-5 からhは増加し、h(1/2)=4で最大、そこからh(1)=-4+4+3=3まで減る。 y=h(t)のグラフとy=aの交点の調べる。 y=h(t)をt軸ではなくて、y軸からみる。 ・y<-5では、交点なし。 ・y=-5のとき交点があり、t=-1のときだからsinx=-1の解は1個。 ・y=3のときt=1に限らず、グラフの対称性からt=1/2×2-1=0でもh(0)=3となる。  t=1=sinxの解は1個、t=0=sinxの解は2個、合計で3個ある。 ・その手前のyが-5と3の間ではtは-1と0の間で変化。t=1,-1以外ではt=sinxの解は2個。 ・y=4のとき交点があり、t=1/2に限る。sinx=1/2の解は2個。 ・その手間のyが3と4の間では、tは0と1/2の間、1/2と1の間の2点で交わる。 しかも、それぞれのtの絶対値は1未満だから、t=sinxが2個ずつ解がある。合計2×2=4個の解がある。 aは3と4の間。